大腸カメラを女性が受けるのは恥ずかしい?メリットと重要性を知って早めの受診を

大腸カメラ 女性 恥ずかしい

恥ずかしいという理由で女性に避けられることもある大腸カメラですが、大腸から発生する大きな病気を早期発見・治療するために大切な役割を果たします。

検査の決断をするべきタイミングはいずれ訪れるため、早い段階で大腸カメラの重要性について理解を深めておくことが必要です。

この記事では、大腸カメラ検査のメリットと重要性、恥ずかしさを軽減する検査の受け方について紹介します。

なかなか大腸カメラ検査に踏み出せない人や、検査について理解を深めたい人は参考にしてください。

女性が大腸カメラ検査を恥ずかしいと感じる原因

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女性が大腸カメラ検査を恥ずかしいと思う原因には以下のものがあります。

検査前にトイレの回数が増えるため

大腸カメラ検査前は下剤(腸管洗浄液)を服用し腸内を空にしなければならず、頻繁にトイレを利用することになりますが、これを恥ずかしいと感じる方もいます

また多量の下剤を服用することによって便を排出する作業が苦痛に感じるケースもあり、恥ずかしい以外の理由で大腸カメラ検査を敬遠する人もいます。

検査のためにお尻を見せる必要があるため

大腸カメラを挿入する際にはお尻や肛門を医師に見せる必要があるため、それを恥ずかしいと感じる場合があります。

特に女性の患者様の場合、男性医師が担当だと恥ずかしさや緊張感を感じやすいでしょう。

検査時に身体に力が入ると負担がかかる可能性があるため、極力ストレスを感じない方法を選択することが大切です。

検査中に便意を感じるのが不安なため

検査中に便意を感じたり、漏らしたりして恥ずかしい思いをするのではないかと不安を感じる人もいます。

基本的に、準備段階で腸の中がしっかりきれいにされていれば、便が漏れてしまう心配はありません。

肛門にカメラが挿入されると、その刺激で便意を感じる可能性がありますが、検査中の便失禁はほとんどないためご安心ください。

検査当日に生理が来る可能性があるため

検査当日と生理のタイミングが重なることに不安や恥ずかしさを感じる女性もいます。

膣からの出血は大腸カメラの検査結果に影響しないため、基本的には生理が来ても検査は予定通り行われます。

経血で診察台を汚すのが不安な場合は、あらかじめ女性スタッフにその旨を相談し、事前にサニタリー用品を準備するなどの工夫をしましょう。

しかし、生理によって体調が不安定な場合は、無理をせず日程を調整することも大切です。

女性の大腸カメラ検査が重要な理由

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恥ずかしいと思う女性もいるかもしれませんが、大腸カメラ検査は重要な検査です。ここでは、女性の大腸カメラ検査が大切な理由について解説します。

腸の病気を早期発見するため

大腸カメラ検査は、以下のような腸の病気を早期発見するために重要です。

  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 潰瘍性大腸炎
  • 大腸メラノーシス
  • 大腸憩室症
  • クローン病
  • 直腸カルチノイド
  • 直腸潰瘍
  • 虚血性腸炎
  • 過敏性腸症候群

これらの病気には自覚症状がないものが多く、気付いたときにはかなり進行しているケースも珍しくありません。

なかには難病指定されているものも存在します。

大腸ポリープや大腸がんについては便潜血検査で調べることも可能ですが、発症していても陰性の結果が出るケースがあり、進行した大腸がんでもまれに陰性になるとされています。

大腸カメラ検査は、これらの病気が手遅れになる前に発見できる非常に有効な方法です。

大腸の病気を治療するため

大腸カメラ検査では、大腸ポリープや早期大腸がんの治療が可能です。

大腸カメラは、検査を受けたその日に病変部分を切除したり、組織の一部を採取して生検と呼ばれる検査をしたりできます。

大腸カメラでのポリープ・大腸がん切除には、短時間で完了する、開腹せずに治療できるなどのメリットがあります。

女性は大腸がんの死亡率が高いため

女性は大腸がんによる死亡率が高いため、大腸カメラ検査による早期発見・治療が重要です。

日本女性の死因第1位は悪性新生物(がん)で、そのなかでも最も多いのは大腸がんですが、恥ずかしいという思いから大腸カメラ検査を敬遠する女性が多いため、発見が遅れる傾向があります。

特に、40歳以上になると悪性新生物での死亡数が老衰を除いて最も多くなるため、35〜40歳までには大腸カメラ検査を受ける決心をつけるのが理想です。

女性が大腸カメラ検査を受けるメリット

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大腸カメラ検査には、病気の発見・治療以外にも女性にとって嬉しいメリットがあります。

腸内環境の改善に役立つ

大腸カメラ検査は、腸内環境の改善に効果的です。

下剤や腸管洗浄により一度便をすべて排出した大腸は、腸内環境がリセットされるため、善玉菌が優勢の整った環境の構築につながります。

検査後は、ヨーグルトや納豆、チーズなどの善玉菌を豊富に含む発酵食品を積極的に摂ることで、免疫力の向上や皮膚の健康状態の改善に効果が期待できるでしょう。

善玉菌は、水溶性食物繊維をエサとして活性化するため、きのこ類やオクラ・山芋などの野菜、バナナやりんごなどのフルーツを食事に取り入れるのがおすすめです。

また腸内の宿便が剥がれ落ちることで腸の働きが活発になり、消化や栄養吸収の機能向上も目指せるため、身体に対する総合的な好影響が期待できます。

大腸のねじれを解消できる

大腸カメラ検査をすると、大腸のねじれが解消できます。

大腸がねじれていると便を溜めこみやすく、便秘の原因になる可能性がありますが、大腸カメラはねじれた大腸を元通りにしながら入っていくため、検査後にはねじれが改善された、というケースも珍しくありません。

これにより長年の便秘が改善されるケースもあるため、早めの受診が推奨されます。

大腸カメラ検査を受けたほうが良い女性の特徴

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内視鏡検査は40代頃から勧められることが多いですが、以下の症状や特徴に当てはまる場合は年齢に関係なく、一度大腸カメラ検査を検討する必要があります。

腹痛と便秘・下痢を繰り返している

腹痛と便秘・下痢を繰り返す場合、大腸カメラ検査が推奨されます。

これらの症状がある場合、大腸がんや潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群などの病気が疑われるためです。

過敏性腸症候群は所見により診断できる疾患ではありませんが、症状がほかの病気によるものではないことを確認するために、大腸カメラ検査は重要な判断方法となります。

便が赤黒い・血が付着している

赤黒い便や血が付着した便が排出される場合は、大腸カメラ検査が推奨されます。

血便がみられる場合、大腸がん・大腸憩室出血・炎症性腸疾患・虚血性腸炎・感染性腸炎などにより大腸や直腸から出血している可能性があります。

これらの疾患がある場合、日常生活に支障をきたすケースがあるため、早めに大腸カメラ検査や治療を受けましょう。

貧血の症状がある

貧血の症状がある場合は、早めに大腸カメラ検査を受けましょう。

女性の貧血の原因はさまざまですが、大きくなった大腸ポリープや進行した大腸がんがある場合、慢性的な貧血につながる恐れがあります。

症状が出る前に早期発見し対処するのが理想ですが、貧血気味で大腸カメラ検査を受けたことがない人は可能なかぎり早く検査を受けることが大切です。

便潜血検査を受け陽性反応が出た

便潜血検査をして、一度でも陽性反応が出た人は、大腸カメラ検査を受けましょう。

便潜血検査の陽性者のうち、大腸がんへの罹患が発覚する人の割合は2〜3%だとされています。

一度でも陽性反応が出たということは、大腸の病気が潜んでいる可能性が少なからずあるということを意味します。

陰性反応が出た場合でも大腸カメラによる定期検査は進んで受けましょう。

家族に大腸がんを発症した経験がある人がいる

血縁者に大腸ポリープや大腸がんを発症した経験のある人がいる場合は、大腸カメラ検査を早めに受けましょう。

大腸ポリープや大腸がんには遺伝性が高く、両親や兄弟・姉妹にこれらに罹った経験がある人がいる場合、自身の発症リスクは約2〜3倍になります。

遺伝性の疾患である家族性大腸腺腫症は、大腸内や十二指腸に複数のポリープが発生し、大腸がんや十二指腸がんを引き起こす可能性がある疾患です。

一般的に大腸カメラ検査が効果的だとされるのは40歳からですが、家族性大腸腺腫症の場合、20代半ばですでに約10%の人が、60歳でほぼ100%もの人が大腸がんを発症するとされています。

そのため、家族に大腸がんを発症した人がいる場合、早いうちから大腸カメラ検査を受けることが重要です。

大腸カメラ検査の恥ずかしさを軽減するためには

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大腸カメラ検査にどうしても抵抗感がある場合は、以下の方法で恥ずかしさを軽減できます。

トイレ付きの個室が利用できるクリニックを選択する

検査前にトイレの回数が増えることで恥ずかしさを感じる人は、トイレ付きの個室が用意されたクリニックを選択しましょう。

個室の用意があるクリニックでは、人の目を気にせずリラックスできるため、恥ずかしさや緊張感が緩和できます。

またプライバシーに配慮しているため、腸内の洗浄が完了するまで好きなことをして過ごせるのも大きな利点です。

女性スタッフの補助があるか確認する

男性医師に大腸カメラ検査を任せるのが恥ずかしいと感じる人は、検査を女性スタッフが行ってくれる、または女性スタッフの補助があるクリニックを選択しましょう。

女性スタッフの補助があれば、悩みや心配事がある場合も相談しやすいため、男性医師のみのケースよりも安心して検査が受けやすくなります。

女性スタッフが近くにいるとそれらの不安を打ち明けやすく、安心して検査を受けられるでしょう。

恥ずかしい体勢で受けるわけではないことを理解する

お尻や肛門を見られるのはカメラを挿入する数秒だけで、恥ずかしい体勢で検査をするわけではありません。

大腸カメラ検査では、一般的にお尻の部分のみに穴が開いた検査着を着用します。

そのため、常にお尻をさらしたり、下半身を露出したりする状態にはならないためご安心ください。

女性の大腸カメラに関するよくある質問

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ここからは、女性の大腸カメラ検査に関するよくある質問を紹介します。

Q.大腸カメラ検査を受ける際の服装は?

A.検査着に着替えることが前提ですので、服装に制限はありません。

心配であれば、着脱しやすい服で来院することをおすすめします。

Q.妊娠中は大腸カメラ検査を受けられますか?

A.妊娠中、または妊娠の可能性がある方は、大腸カメラ検査を受けられない可能性が高いです。

鎮静剤の有無にかかわらず、大腸カメラ検査は母子への刺激になる可能性があります。

母体が緊急の内視鏡検査を要する場合は、大きな病院での検査が必要になるため、一度ご相談ください。

Q.授乳中の大腸カメラ検査では鎮静剤を使用できますか?

A.授乳中に鎮静剤を用いて大腸カメラ検査を行う場合、授乳に制限がかかる場合があります。

鎮静剤は母乳に移行し、乳児へ影響を及ぼす可能性があるため、使用後は一定時間授乳が禁止になります。

制限される時間は薬剤により異なるため、医師にご相談ください。

なお、鎮静剤なしの検査は問題なくお受けいただけます。

まとめ

肛門からカメラを挿入する大腸カメラ検査に対して、恥ずかしさや不安、緊張感を感じるのは当然のことです。

しかし、その恥ずかしさを乗り切ることで何年も先の健康が手に入ると考え、受診を検討していただければ幸いです。

広尾クリニック内科・消化器では、大腸カメラ検査に対する「つらい」「苦しい」「痛い」「恥ずかしい」というイメージを解消できる環境を提供し、1人でも多くの患者様の大腸疾患を早期発見・治療することを目指します。

鎮静剤の使用により、大腸カメラ検査特有の痛みや不快感を軽減したストレスフリーな検査を行います。

はじめての大腸カメラが不安な女性の患者様も、ぜひ一度ご相談ください。